2005年11月09日

アンチエイジングコラム【09】 [運動のすすめ-生活の質向上に効果]

アンチエイジング(抗加齢)医学で、運動療法は重要です。生活習慣病を例にすると、運動不足により心臓発作が増え、糖尿病、高血圧は悪化することがわかっています。運動することで、体脂肪とコレステロールは減少し、糖尿病、脳梗塞(こうそく)や虚血性心疾患を予防することができます。運動は、がんの予防にも役立つと言われています。

アンチエイジングの立場から補足説明すると、
「骨密度を高める」
「筋肉を増強する」
「筋肉の収縮を予防する」
「ケガを減らす」
「日常の動作を容易にする」
などの作用があり、QOL(生活の質)の向上に役立ちます。
また、
「感情をより安定させる」
「ストレスのコントロールに役立つ」
「睡眠の質を改善する」
など、精神面でもかなりプラス効果があります。。

何よりも大切なことは、運動の習慣が、成長ホルモンや、IGF-Ⅰ(インスリン様成長因子-Ⅰ)、若さと健康を保つために重要なホルモンのDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)のレベルを高める働きがあることでしょう。運動量は、多ければ多いほど効果が高いわけではありません。なにごともバランスが重要です。過激なスポーツは、かえって身体にダメージを与え、寿命を縮める可能性があります。実際のところプロのスポーツ選手らは、身体を酷使しすぎる傾向にあります。アンチエイジングを目指す一般の方々には、プロ選手なみの過度な運動は不向きです。
運動するときは、適切な水分補給、栄養対策も同時にすべきでしょう。健康の維持・増進には、運動を生涯続ける生活習慣を身につけることが必要です。

 ハーバード大学卒業生の調査では、卒業後の運動量が多いほど、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症など)になる危険性が小さくなることがわかりました。運動を続けることで冠動脈疾患予防効果があるのです。しかし、学生時代にスポーツマンだった人が卒業後スポーツをやめると、予防効果がなくなってしまうこともわかっています。

骨粗しょう症は、骨の中のミネラル分が失われ、骨密度が三十-四十歳の平均の七割以下となる状態です。せっかく心臓や肺などが丈夫であっても、骨粗しょう症になると、骨がもろくなり、背骨や股(こ)関節部の骨折の原因になり、寝たきり状態のきっかけになってしまいます。骨粗しょう症を治すことは、QOLを維持するために大切です。

サプリメントによってビタミン・ミネラルを補給したり、性ホルモンを調整することも大事ですが、それだけでは不十分です。実際に運動療法を行って骨に刺激を与えることが大切です。

運動の種類によって、骨密度への影響が異なります。骨に衝撃が加わるような、飛んだり跳ねたりする運動は、骨の血流を増し、骨密度を増す効果が大きくなります。水泳など重力がかからない運動では骨密度が増加しにくくなります。
遺伝子診断や骨密度チェックによって、骨に弱点がある人は、早い年齢から対策を練りましょう。