2006年06月15日

アンチエイジングコラム【13】LOHAS(ロハス); Lifestyles Of Health And Sustainability

講演などで今まで来たことのなかった街に出かける機会が増えてきました。そんな時はできるだけ時間を作り、ウォーキングで街中を探索したりします。「ロハス」という言葉、最近よく見かけるようになりましたね。すると、ついつい「ロハスって何かな」「アンチエイジングとなにか関係あるのかな」と考えてしまうのです。

ロハスとは、英語「Lifestyles Of Health And Sustainability」の頭文字「LOHAS」をとってロハスと読んだ言葉。米国で生まれたマーケティイングのための造語です。意味としては、心と身体と地球環境にやさしいライフスタイルのことです。

一方、アンチエイジングとは、生活の質(QOL;Quality Of Life)の向上と健康長寿を目指すための予防医学です。アンチエイジング療法の基本はライフスタイルの改善にあります。

今回のシリーズでは、街角でぶらっと出会ったロハスな考え方、ライフスタイルを紹介するとともに、アンチエイジングが目指すライフスタイルと比較して、どの辺に共通点があり、どの辺が違うのか、考えてみたいと思います。
ロハスとアンチエイジングとの根本的な違いは、ロハスは民間伝承的に生まれた文化的ムーブメントですが、アンチエイジングが医学の一分野であることでしょう。従って、話の筋の流れとしては、ロハスの考え、ライフスタイルを紹介しながら、アンチエイジングの医学的観点か検証してゆくことにしましょう。

「いきいきロハスライフ!」の著者イデ・トシカズ氏は、ロハスを考える視点は消費者、生活者、投資家・企業家の3つがあると言っています。消費者の立場とは、オーガニックフードやスローフードを買う消費者が何を考え、何を求めるか、どのような行動をとるか、です。生活者の立場とは、ヨガや鍼灸、アロマテラピーといった代替医療を積極的に取り入れたりする健康志向のことです。投資家・企業家の立場とは、オーガニックフードやスローフードを生産する企業、環境にやさしいハイブリッドカーを作る車会社、CO2の排出抑制を真剣に取り組む企業グループであったりするわけです。それでも車会社、CO2の排出抑制がいくら頑張ったところで、ウォーキングにはかないません。空気を吸って呼吸して、代謝された結果のCO2は排出規制の対象にはなりません。ウォーキングはなんとCO2の排出ゼロなのです。

自分たちが良いと考え、実践しているもの、これからやろうとしていることなので、なんとなく良いことに見えます。良さそうだから良い、それも一理あるでしょうが、時には謙虚になって、本当に良いのかどうか、科学的に検証ししてみる必要はあるでしょう。

どのように検証するかについては、色々考えもあるでしょうが、ここは一つアンチエイジングの考え方と比較してみましょう。アンチエイジングの目標はQOLの向上と健康長寿ですから、「ロハスってこの目標に対して本当にいいの?」という疑問について考えるわけです。。

日本にはNPO法人ローハスクラブ(東京都中央区、会長浦田純一、http://www.lohasclub.org/)が設立されており、ロハス普及の中心を担っています。その活動趣旨は、健康ですこやかに暮らしたいと願う人々に対して、ロハス(環境と人間の健康を優先した持続可能な社会のあり方を模索する)という志向を普及・促進するために調査・研究および情報のネットワーク化に関する事業を行い、人々の健康や社会活動、経済、環境の保全に寄与することを目的とすることです。簡単に言えば、「意識を少し変えて、健康な生活を始めよう」ということ。次回から、ロハスについて、もう少し詳しく説明しましょう。

同志社大学アンチエイジングリーサーチセンター教授
米井嘉一